眠れぬ夜のことば紡ぎ

紡もえが、日記やエッセイを置いています。

繊細な彼女

右脚の内側を怪我している。そろりと湯船に足を入れる。シュッて擦った跡が赤く残ってひりひり。今日の撮影で蔦に足をとられてしまった。いい蔦の森があったから入ってみたらこんなことに。子供がするみたいなケガ、写真に撮られることをしていなかったらできなかった傷だなあと思った。

最近、自分の姿かたちがわからなくなっている。私は何のために存在してて、どんな人間に見えてるんだろうな〜って、ちょっと落ち込みながら考える。「自分」というものの所在がわからないのはひどく不安で、自信がとくとくと足下から流れていく。数年前までは目標とか壮大な夢とかがあったんだけど、今は、今が楽しくて健康であればそれでよくて。それでいいんだけど目指すものがないというのはなんとなく所在無げに感じる。困っちゃわない?「何になりたい人なの?」って言われるとさ、何かにならなきゃいけないんだろうかって思っちゃう。よく「何になりたいの?」とか「〇〇になりたいの?」とかって聞かれる人間だから、その度に「私は私として生活してるだけなんだけどなあ」って思う。

友人は私のことを「繊細」だと言った。すごくよく見てくれてるんだなって思う。繊細な人、繊細ゆえに優しいところもあるし、傷つきやすかったり、感情が表現が豊かだったりするって。また別の人は、「初対面でも緊張せずにマイペースな人」と言った。いろんな私がいて、どの自分に対しても今は他人の事みたい。私、どこかに行っちゃった。

自分だと思ってた彼女は、ほんとは誰かに求められていたものを演じてただけなのかもしれない。そう思ったら、24年分の私はびっくりするほど軽やかに何処かへ行ってしまった。さよならバイバイ、これから自分が心から求めるものが現れるのを楽しみにしてる。その途中で、「何になりたい人なの」って聞かれることがあったら、「自分だバカヤロー」って思える強さが今は、心から欲しい。

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