2020.10.12

昨夜から微熱がある。おはよう、と同時に体温計を脇に挟む。程なく、ぴぴぴ、と計り終えた音がする。実家の体温計は測るのに1分くらいかかっていたので、今の家の体温計のスピード感に慣れない。37.1℃。油断は禁物。

黒猫にごはんをあげる。今日も美味しそうに食べて、当たり前のように私の膝の辺りにぴったりくっついて座る。預けられている体重が心地よくて、うつらうつら。お昼間はおやすみにして、しっかり元気になろう。おやすみ。

そうして何も食べずにただ眠っていた。夕方頃に起きて体温を計る。37.1℃。なんでや。寝ているのも嫌になってしまって、少しだけ仕事をする。デザインのお仕事をふたついただいていて、ひとつを仕上げて先方に送る。もう1回体温を計る。36.9℃。よし。

夜ご飯は焼きそば。冷蔵庫にあった玉ねぎを1玉、ピーマンふたつ、オクラも炒めて、麺とソースを絡ませる。ほかほかソースの香り。んまい。栄養管理アプリに今日の食事を入力したら、「ここのところずっとカロリーが足りていません」と悲しまれてしまった。ごめん。でも家にいるだけだから問題ないと…思うんだ。たぶん。

お風呂に入って、濡れた髪のままごろり。少しの間だけ窓を開ける。風が入ってくる。いろんな音がする。線路沿い、道路沿いだから、主には乗り物の音。あとは静かに鈴虫の声。冷蔵庫の中の食材、なくなってきたな。あとどれくらい買い足せばいいかな。引越しまであと3週間をきった。3週間を生きる分、すり切り1杯、ちょうどの分だけ抱えて生きたい。

#紡日記 #エッセイ #日記 #猫 #ねこ #生活

2020.10.11

お昼前くらいに遅めの起床。昨日はお祝いで、酔っ払って食べすぎてしまった。朝になってもまだお腹いっぱい。（このお腹いっぱいは、驚いたことに夕方頃まで続いた。）何も食べずに、お洒落して神保町で待ち合わせ。美術館へ向かう。一昨日の深夜に、突然「美術館いかない？」って言ったにも関わらず、友人は楽しみについてきてくれた。

ピーター・ドイグ展は、電車の広告か何かで見てからずっと行きたかった。6月までだった会期が延びたのは知っていたけど、いつか、いつか行こうと思っているうちに最終日。毎回展示の類は滑り込みで見に行っている気がする。広告のメインビジュアルに使われていた絵の、夢みたいな緑がかった青が好きで。展示されていた他の絵も、おとぎ話みたいで可愛くて綺麗だった。現代絵画（というのだろうか？）をみるのは初めて。友人が「なんか、昔の人の展覧会しか見たことなくて、作者が生きてることに感動してる」と言ったけど、たしかに私もそう思った。この綺麗な絵たちは、まだまだ描かれつづけるのだなあ、と思ったら、なんだかとっても贅沢な時代に生まれた気がした。

無印良品や百貨店で買い物をして、私がいつも寄るバーに友人を連れていった。2ヶ月ほど行っていないから忘れられてるだろうと思っていたけど、「新しいブランデー入ってますよ」と言われ嬉しくなる。ここのお店では、私はいつもブランデーを頼むのだ。最近カクテル作りが趣味になった友人は、楽しそうにバーテンさんに話を聞いていて、私もたくさん質問した。好きなものをもっと深く知っていくのは楽しい。

いい夜だ。帰宅して、美術館で買ったポストカードを眺める。宝物を見ている時の気持ち。新居に飾ったら、きっと良い感じだね。

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2020.10.09

いつもより1度高い設定で、お湯をためる。もう冬だ。今日の入浴剤は熱海の湯。最近は日本全国温泉アソートを使っている。何の香り、と言われると難しいのだけど、どの温泉地もとても心地いい香りがする。旅に出たくなる。

今朝起きたら、足の裏から血が出ていた。寝ている間に引っ掻かれたらしい。起きなかったのがすごい。犯人は、私の脚に体を寄せて丸まっている。最近、人間の肌のあたたかさに気付いたらしい。この可愛さのせいで、血が出ても怒ることができない。それも仕方の無いことである。

Instagramのストーリーを開いたら、友人の爪が可愛かったのでメッセージを送る。マニキュア塗ってて、可愛いしえらい。お互いの健康を気遣うやりとりをする。好きな人たちは元気でいてくれたらそれでいい。「無理するなよ」って言ってくれたから、「私、今しあわせ」って送る。とても喜んでくれた。「うれしわ」って返事にふふふ。

引越しの日がやっと決まった。恋人が長期出張先から帰ってくる日程も。とても嬉しい。新生活が駆け寄ってくる。

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2020.10.08

もう8日。引越しの日がどんどん近づいてくる。せっかちだからもっと引き寄せたくなる。早く早く。

朝はねこまんまにした。なんだか地域によって差があるみたいだけど、私のねこまんまは、炊きたてご飯に鰹節をかけて、お醤油を少々。満遍なくお醤油を行き渡らせるように混ぜていただく。たしかに猫になった気分。食べ終えて、昨日の夜中からやっている仕事の続きをやる。集中力の限界は1時間半。切れたら休憩を挟む。寝転んで休憩していたら、足元に黒猫が寄り添ってくる。もふもふあったか。そして襲い来る猛烈なねむ気…。猫と一緒にしばらく寝てしまう。あれあれいけない。起きてまた仕事。1本目が終わりかけの頃、次の仕事の連絡がくる。1本目を終わらせて、すぐに取り掛かる。

今日は早めに仕事を終えて、ぬくぬくお鍋を作ってひとりで食べた。鶏白湯鍋。おうどんを入れて、ほかほかおいしい。お風呂に入ったり、何やかんやする。恋人と電話で新居の話をしていたら、瓶や調味料はできるだけ使い切ってしまうのがいいらしい。引越しまでに。大量の調味料。間に合うのか。あとお酒。お酒は少しずつ夜に消費していこう。寝る前のウイスキー。眠れるお薬みたい。あんまり良くないけどね。ゆっくりゆっくり喉を降りていって、じんわり熱くなる。お酒を控えていた身体に染みる。ああ、これが好きなんだよな。今日は酒飲みの日記。

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2020.10.07

最近、黒猫の彼との距離が縮まっている。今朝起きたら、足元にふわふわ温かい感触がしたので、そっと体を起こしてみた。彼だった。寝てる…！寝てる…！と思って、起こさないように写真を撮る。かわいい。なんというか、見た目も可愛いんだけども、触れている部分が柔らかくて可愛い。あったかくて可愛い。ああ可愛い。昨日引っ掻かれたこととか、羽毛ぶとんにおしっこされたこととか、何でも許せるよ…。でもダメよ…おしっこ…。

少しずつ近づいてはいるけれど、未だ触らせてはくれない。もうすぐ一緒に暮らし始めて3ヶ月になる。気の長〜〜いお付き合いだねえ。焦らず、焦らず…と思っているけど、我慢できずに、ちょっと、今日はもしかして大丈夫なんじゃない…？って手を伸ばす。結果、毎度猫パンチをお見舞いされている。わたしの右手はボロボロである。

でもこないだは、猫パンチを耐え抜いた結果、手からおやつを食べてくれた。猫様のご機嫌によるところである。嬉しすぎて大容量パックをその場でAmazon購入してしまったが、それ以降1度も手から食べてくれない。振り回されている。

猫日記になっちゃった。いつもか。猫が可愛いので私は元気です。

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2020.10.04

10時頃目が覚めたら、ランチの約束をしていた人から、体調不良で行けないと連絡がはいっていた。無理をしないでくださいね、と送る途中で、猛烈な睡魔に襲われ、ふっと意識が途切れてしまう。昨日は夜中にまたスイッチが入って、朝まで仕事をしてしまった。昼間に進めればいいのにね。幼い頃からの夜型はそう簡単には抜けないらしい。

そこから、ずーっと起きなかった。

こんなにも眠るのはめずらしい。15時に一度起きて、流石に養分をとらねばと思い、柿をむく。レトルトのカレーをあたためる。

そしてまた起き上がらなくなる。

起きたら20時で、たしかに空腹なのに起き上がる気持ちになれない。久しぶりの寝込む日だなあ。たぶん、また夜になったらやる気が出て眠れないのね。困ったね。明日は外に出ようかな。

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2020.10.03

朝。少し遅めに起きて、黒猫にご飯をあげる。毎日同じシリーズの缶詰。3つの味をローテーションしているけれど、見ていて嬉しくなるくらいに美味しそうに食べてくれる。彼のご飯を選んでいる時、私はとっても幸せ。飼い主にしてくれてありがとうね。

それから、いつもはつけないファンデーションをつけて、丁寧にお化粧。今日は撮影だ。モデル代を払ってくださって、「新しい生活を迎えるつむぎさんの、希望に溢れる今を撮りたい」という熱い依頼文を送ってくださった人。自分の人生の変化を喜んでくれる人がいて、有難くてありがたいことだと思う。自由に動いてみたい気がして、パンツスタイルの衣装にした。

行先は東所沢の角川武蔵野ミュージアム。できたばかりらしく、見える全部が大きくて新しい。美しいものを作りたい、という意志が確かにそこにある建築だった。いろんな表情で写真にうつる。どの表情も喜んでくださってよかった。やっぱり映るのは好きだ。怖いけれど、好きだ。

黒猫が待っている家に帰る。引越しのために買ったキャリーケースや、集めたダンボールのせいで、小さな部屋は、より一層小さくなっている。待ち遠しい。この部屋を片付ける時が。新しい家の扉を開ける日が。家具のサイトばかり見ている。はやる気持ちを抑えられずに、Googleマップで引越し先の周りばかりみてる。恋に似ている。

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